食べても痩せる、体重が減少する原因について

食べても痩せる、体重が減少する原因・病気

糖尿病が原因で食べても痩せる・体重が減少する

糖尿病が悪化するとインスリンが必要量分泌されなかったり、インスリンの抵抗性(インスリンに反応しない)が生じて、食事から摂取する糖分(糖質・炭水化物)をエネルギーとして利用できなくなり(血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれない)、体脂肪や筋肉が分解されて体重が減少します。

甲状腺亢進症・バセドウ病が原因で食べても痩せる・体重が減少する

甲状腺亢進症やバセドウ病になると、甲状腺ホルモンが過剰分泌され体の代謝が活発になり心拍を自覚できるほどの動悸や体温の上昇が起こります。またエネルギーが大量に消費されることで、いつもどおり食べていても体重減少が起こります。甲状腺亢進症は男性よりも女性、特に若い女性に多く見られます。

悪性腫瘍(胃がん・大腸がん・すい臓がんなど)が原因で食べても痩せる・体重が減少する

悪性腫瘍(胃がん・大腸がん・すい臓がんなど)が進行すると「がん悪液質」と呼ばれる状態になり、がん細胞がエネルギーを大量に消費し、全身に炎症を起こすため、筋肉や脂肪が分解され体重が減少します。

慢性胃炎、胃・十二指潰瘍が原因で食べても痩せる・体重が減少する

胃や十二指腸に炎症が起こりびらんや潰瘍など胃壁が傷ついているような状態になっていると、胃痛、悪心(吐き気)・嘔吐、胸やけ、胃もたれなど様々な症状が現れ、食事量が減り体重が減少します。

炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)が原因で食べても痩せる・体重が減少する

炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)になると、腸が炎症し粘膜が損傷して栄養素の吸収が阻害され十分な栄養が摂取できなくなります。また炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)によって下痢が頻繁に起こるため、栄養吸収不良や、腹痛などの不快感から食欲・食事量が減少し体重が減少します。

摂食障害(神経性食欲不振症・拒食症など)が原因で食べても痩せる・体重が減少する

摂食障害(神経性食欲不振症・拒食症など)になると、体重が増加することへの強い不安や恐怖心で、食事(食べ物)をうけつけなくなります。 摂食障害(拒食症)になると、時に食べたいという欲求が抑えられなくなり一時的に沢山食べて、その後に嘔吐して体重の増加を防ぐこともあります。

うつ病が原因で食べても痩せる・体重が減少する

うつ病になると倦怠感や気力が低下し運動不足によって基礎代謝が低下します。また気分が落ち込み、興味や楽しさを感じにくくなるため、食事への関心が薄れ、食事量が減少し体重減少が起こることがあります。

食べても痩せる・体重が減少するという方は一度ご相談ください

食べても痩せる・体重が減少する場合は総合内科・糖尿病内科
・食欲がわかずに体重が減ったり、普通に食べていても体重が減ったりする場合は、何らかの病気が原因となっている可能性があります。原因が思い当たらない体重減少がある場合は、総合内科・糖尿病内科で診察します。

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食べても痩せる・体重が減少するに関する用語集

 インスリン:膵臓のβ細胞で作られる、血糖値を下げる唯一のホルモンです。インスリンは血液中のブドウ糖(血糖)を細胞に取り込み、エネルギーとして利用できるようにする働きがあります。インスリンの作用が不足(インスリン分泌量、インスリン抵抗性)すると、血糖値が上昇し、高血糖の状態になります。

 甲状腺亢進症:甲状腺亢進症とは甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、全身の代謝が亢進する病態です。

 バセドウ病:バセドウ病は自己免疫疾患で、身体が甲状腺を異物と認識し、それを攻撃する抗体(抗TSH受容体抗体)を生成するため、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。

 悪性腫瘍:悪性腫瘍は細胞の異常増殖によって組織や臓器に浸潤したり、転移したりする腫瘍のことです。

 がん悪液質:がん悪液質とは、主に体重減少と食欲不振を伴うがんの合併症です。

クローン病:小腸や大腸などの消化管の粘膜に慢性的な炎症や潰瘍を引き起こす、原因不明の炎症性腸疾患です。発症原因は特定されていませんが、免疫系の異常が関与していると考えられています。

潰瘍性大腸炎:大腸の粘膜に炎症が起こり、びらんや潰瘍ができる炎症性腸疾患です。

拒食症:極端なやせ願望などで起こる摂食をめぐる問題行動の一つで、過食をしては吐いたり、食べることを拒否してしまう病気です。

うつ病:うつ病は感情や意欲に関わる脳の働きに不調が生じていると考えられています。うつ病は神経伝達物質であるセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンのバランスが崩れることで発症します。

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